家づくりのお打ち合わせや現場説明で、よく「防振吊木(ぼうしんつりぎ)を使用しています」という言葉を耳にするかもしれません。
壁紙を貼ってしまうと見えなくなってしまうパーツですが、実は住み心地を左右するとても重要な役割を担っています。 今日はその仕組みについて、少し詳しく解説します。
なぜ「2階の音」は1階に響くのか?
そもそも、なぜ2階で歩く音や物を落とした音が、下の階に「ドンドン!」と響くのでしょうか。
通常、2階の床を支えている「根太(ねだ)」という構造材があります。 2階の床に衝撃が加わると、その振動が構造材を伝わり、そのまま直結している1階の天井を揺らしてしまいます。
つまり、「構造材と天井がつながっている」から、振動がダイレクトに音となって伝わってしまうのです。
振動をカットする「隙間」の技術
そこで登場するのが「防振吊木」です。
これは、2階の構造材(梁など)から、1階の天井下地を吊り下げるための金物なのですが、ただ吊るすだけではありません。 特殊な防振ゴムなどが組み込まれており、「構造材と天井の間に、あえて隙間を作る」役割を果たします。
写真を見ると、構造材と天井下地の間に隙間が空いているのが分かりますか?
この隙間(縁が切れている状態)があるおかげで、2階の床で発生した振動が1階の天井に伝わるのを防ぎ、不快な「ドスドス」という音を劇的に軽減してくれるのです。
見えない部分こそ、快適さの標準に
この金物を全体的に使用して、天井ボードを貼るための下地(野縁)を組んでいきます。
コストや手間を省くために、この工程を省く会社さんも世の中にはありますが、アカツカ建設ではこの「防振吊木」を標準仕様で採用しています。
「デザインが良い」のはもちろん大切ですが、住んでからの「静かさ」も同じくらい大切だと考えているからです。
完成してしまうと見えなくなってしまう部分ですが、縁の下の力持ちとして皆様の快適な暮らしを支えています。